アオノコキュウキ

言葉を綴ります。あしからず。

六月の雨

僕らは際限なく言葉を浪費して

その連続で言葉は手垢塗れ、思惑塗れ

誰の為に生まれてどこへ消えていくか定まっていたはずの存在が、いつの間にか無限の生を与えられ、いつの日かただの空っぽな容れ物に変わってしまった。

不老不死、実態は無い。

私が言ったありがとうもごめんねも、もうそこには無くて、誰かが勝手に当てがった誰かの思想の中でのみ泳いでいる。

ねぇ、私が言いたかった、伝えたかったことはもう二度とあなたには伝わらない。二度と私の元にも戻って来ない。

永久に死なず、永久に消えず、無意味な記号としてそこに漂っている。

そんな風にして生み出された命を、私はまた小さな箱に入れて蓋をする。

さも、その箱の中にはとんでもないものが入っているかのような素振りで、箱の中には観測しない間だけ宇宙が存在しているとでも言うかのように、シュレディンガーの心

あなたが見えないことをいいことに

私は私の心を偽るのです。

偽りさえも本物だと思い知るのです。

そして私だけが過去になる。

あなたはもう、今を生きて

今日が終わる瞬間にはまた蓄積される。

私だけがあなたのことを知らないまま

あなたの顔さえ思い出せなくなるのであります

 

 

誰だ、そんな風に世界を作ったのは

誰だ、そんな風に私を作ったのは

誰だ、そんな世界を壊さないのは

誰だ、こんな私を壊さないのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は私を貶める

私を卑下する他人を許しはしない

けれどもね、全てのそれらに対して

心を費やすことがあまりにも無駄

むだむだむだ

だから放っておいて差し上げる

誰も彼もあなたも君も

私には追いつけない

飄々と暮らす日々の中

ピエロはお前と同じ顔をするだけだ

森に放し飼いの空想も孤独も

本当は森になんてなれやしないのに

森を模倣することに躍起になるのだ

君は君だという言葉があまりにも苦しい

君は誰にもなれない

君は君でしかない

分相応を弁えよ

君になりたかったよ、でも今は

君の世界の住人で居たい

私が確かに私であるということが証明された時

私が手渡すものはなんだろう

性懲りもなくまた言葉を吐く

そこに音階を与える

譜面に書き起こすことはしないまでも

脳内の楽器隊がそれらを追想する

本当は飽きているのか

本当は生きているのか

本当は死んでみたいのか

本当は死んでいるのか

本当は本当って言葉の概要しか外殻しか知らないんじゃないのか

知らないって言葉の本意すら知らないんじゃないのか

わかっていることが何を指し示すのか

あなたにはわかっているフリしか出来ない

さよならさよならさよなら

さよならを10回手に書いて飲み込もう

これでもう安心、あんしん、anshin

 

 

 

 

 

 

お金は良いです

心の匙加減で価値が変動することはないから

物物では無く

価値

1万円は何があっても1万円

だからお金に換算出来ることは誠実なのです

不誠実、不道徳、不明瞭の中に咲く花のように、僕らはそれを収穫する

さて、また来年も風が吹くから

その際にはきちんと種を蒔いておくようにね

さもなくばあなたはあなたの空白に食われてしまうことになる

あぁ、なんと悲しいことか

こんな無為な世界でこそ、あなたを探してみたかったのに

ねぇ

 

私にだけしか価値がわからないものなんて、この世界に存在したとしても、誰も評価してくれないなんて

そんな悲しいことあっていいはずがありませんことに

ありませんことに

ありません

ありません

ありません

あります

 

あなたに曲を書くというのはそういうこと

私しか知らない価値を

お求めやすい形で披露する

 

創作とは盛大なオナニーなのだと誰かが言った

さて、オナニーとは自慰

自分が気持ち良くなる為の行為

さて、それが商業と絡み合うのが芸術

自分以外の人間がそれを求めた瞬間にそれはもう、オナニーですらなくなる

他人に評価された瞬間に

自己満足は自己満足として存在し得なくなるのです

だからダメです

他人に愛される行為に自分の世界を直結させてはダメです

あまりにも快感

誰にも止められない

誰にも求められない

そんなのもう救えないわよ

さぁ、列車に乗りましょう

 

何?お金が足りない??

じゃあ、死ぬしかないね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

六月になりました

僕達の季節であります

さて、世界で一日のうちに何人死んだとか

何人生まれただとか、そういうの

一年は365日

世界の人口は2019年には約77億1500万人

人生80年と想定すると

平均的に仮定するとそれぞれの年齢に存在する数は

96437500

約9600万人とすると

365日にそれぞれ割り振ると

264212人がそれぞれの年代の1日毎に誕生日を迎える人だ

約26万人

人生80年とすると

約2000万人が今日誕生日だ

たくさんハッピーバースデー

でも、長い周期を辿ればいつか必ず

誰も生まれない日

誰も死なない日が来たっておかしくないわけだ

 

僕がどこにも存在しなくなる可能性だって、数字の上では存在してしまうわけだ

お前誰だよ

私は私だよ

 

 

駄文だぶんぶん

 

 

こんなの書いてる私は正常

いや、病気かもしれない

でも私が病気ならあなたも多分そう

わからないからこそ

きっとそう

 

 

 

そんな言葉をいくら並べても

全く意味もない

価値もない

誰も知らない

そんな日があってもいい

私が私だけが気持ちよくなれる場所も、救われる言葉も、愛している歌も

きっと誰にも明け渡さないからこそ

そこに存在していられることだってある

そう思う夜がある

誰のものでもない孤独も苦しみも

もしかしたら私にとっては

もっととっても大切なものかもしれない

一緒に生まれて一緒に死ぬんだ

それもまた良い

 

だからね、あなた、今この文章を読んだあなた

これをあなたの中でどう落とし込もうと構わない

それがあなただけの大切なものに変わったのなら

そのまま箱の中に閉じ込めておくのも

たまには良いかもしれない

 

 

 

いや、知らんけども

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨が降るよ

あめがふるよ

雨、止まないね。

もう少しだけ君を見ていたい

僕はね、もう十分間違えたから

もう、間違い探しはやめることにしたよ。

明日には変わってしまう誓いを

いつも今日に植え付けるんだよ